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2023年2月27日

JAMA Neurol : 慢性期歩行を最速最大改善する運動条件

2023  2月  アメリカ


慢性期脳卒中患者の歩行リハビリテーションに効果的なトレーニング強度と期間についてはいまだ最適化されていない。

そこで、トレーニング効果をできるだけ短期間に最大化するための条件をくわしくしらべてみたそうな。



2019-2022年の多施設臨床試験にて、

40-80歳の脳梗塞で6ヶ月以上経過し、歩行困難で速度が1.0m/s以下の患者を

高強度群と中強度群にわけた。

高強度群では、最大安全速度で30秒の歩行と30-60秒の休憩を繰り返し、心拍予備能(=推定最大心拍数-安静時心拍数)の60%以上を目標とする。

中強度群では、心拍予備能の40%を維持した。

これらのトレーニング1回45分間を週3回、4週間、8週間、12週間継続し、各時点での6分間歩行距離を評価した。



次のようになった。

・患者55人(高強度群27人、中強度群28人)が対象になった。

・脳卒中からの平均期間は2.5年、登録時の6分間歩行距離は平均239mだった。

・重篤な有害事象は発生しなかった。

・4週間後の歩行距離変化は、高強度群 vs. 中強度群=27m vs.12m、平均差15mで、

・8週間後には、58m vs. 29m、平均差29m、

・12週間後は、71m vs. 27m 、平均差44m だった。

・高強度群はまた、歩行速度と疲労の点で中強度群よりもおおきな改善をしめした。


慢性期脳卒中患者の歩行改善度を最大化するためには、心拍予備能の60%強度のトレーニングを少なくとも12週間継続する必要がある、


というおはなし。
歩行トレーニング


感想:

トレーニングやめたあと、どのくらい効果が持続するのか興味がある。



心拍予備量(heart rate reserve)=推定最大心拍数ー安静時心拍数=(208-0.7x年齢)-安静時心拍数

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