元2023 3月 アイルランド
くも膜下出血では破裂動脈瘤の迅速な診断と治療が求められている。
いっぱんに週末入院の患者は死亡率が高く、「週末効果」と呼ばれている。
その原因としてスタッフレベルの低下、上級医の不在、画像診断利用率の低下、などが考えられる。
3次病院でのくも膜下出血の週末効果をくわしくしらべてみたそうな。
2016-2020年の動脈瘤性くも膜下出血の全患者記録を再解析した。
次のことがわかった。
・571人の患者のうち、191人が週末入院のオンコール対応だった。・平日入院の患者と週末入院の患者とで、治療までの時間、治療の種類、再出血率、神経学的悪化率、死亡率に有意な差は認められなかった。・週末入院は、機能転帰の悪化や死亡率上昇とは関連がなかった。
大規模病院では血管神経外科医とインターベンショナル放射線科医が7日間オンコールカバーできるので、くも膜下出血の週末効果を軽減できたと考えられる、
というおはなし。
感想:
くも膜下出血のように死亡率が高い病気にたいしては「じゅうぶん」はありえないので、週末効果はあらわれなければおかしい。
もし治療のもとになる考え方がまったくの的外れである場合、
治療をやってもやらなくても結果は変わらないから↓、とうぜん週末効果もあらわれない。