元2023 3月 中国
ヒトの必須アミノ酸のうちバリン、ロイシン、イソロイシンは分子鎖アミノ酸(BCAA)とよばれ、代謝経路に重要な影響を与えることが知られている。
最近の研究ではBCAA濃度が高いことと糖尿病、肥満、脂質異常との関連が指摘され、脳卒中など心血管疾患との関連もおおく報告されている。
これらの関連に因果関係があるものか、メンデルランダム化解析をこころみたそうな。
遺伝的にBCAAと強い関連のある一塩基多型を操作変数として、
ゲノム関連データベースから
脳卒中、狭心症、冠動脈疾患(CAD)、心塞栓性脳卒中、大動脈脳卒中、虚血性脳卒中、心不全、心筋梗塞、一過性虚血発作、細動脈脳卒中、くも膜下出血、脳内出血などの心血管疾患との関連を解析した。
次のようになった。
・遺伝的に血中BCAA濃度が高い者は、脳卒中のほかに末梢動脈疾患リスクが高く、・とくにバリン濃度が高いと脳卒中および脳内出血リスクが高かった。・イソロイシン濃度が高いと末梢動脈疾患と心原性脳梗塞リスクが高まり、・ロイシン濃度が高いと脳卒中リスクが高かった。・UKバイオバンクのデータからはBCAAのバリン、イソロイシンと脳卒中との関連はみられたが、ロイシンとの関連はみられなかった。・観察研究ではBCAAと末梢動脈疾患や脳内出血との関連は認められなかった。
遺伝的に予測される血中分子鎖アミノ酸濃度が高いことが、末梢動脈疾患や脳卒中、脳内出血、心原性脳梗塞の発症リスクを高める可能性が示された。
とくにバリン濃度は脳卒中と因果関係にあると考えられた、
というおおはなし。
感想:
分子鎖アミノ酸BCAAについては最近知った↓ので関心をもった。
BCAAは「肉」におおく含まれる。
検索するとBCAAは健康に重要で、脳卒中を予防して神経の回復を促すといった記事ばかりでてくる。