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2023年4月10日

JAHA誌:抗凝固薬に再発予防効果なかった

2023  4月  カナダ


一過性脳虚血発作(TIA)や軽い脳卒中にはかなりの割合で心房細動がみつかる。

心房細動がある場合の再発リスクは2倍で、5年再発率は21.5%という報告もある。

その予防には抗凝固薬が勧められているが開始のタイミングには議論があるので、TIA後すぐに救急外来で抗凝固薬を処方したときの再発率をくわしくしらべてみたそうな。



2006-2018年カナダ13の救急外来でのTIAまたは軽い脳卒中の患者11507人の記録を再解析した。



次のことがわかった。

・心房細動は11.2%1286人に確認された。彼らの平均年齢は77だった。

・半数以上54.4%699人がすでに抗凝固薬を飲んでおり、6.9%89人が救急外来であらたに抗凝固薬を処方された。

・90日後までに心房細動患者の4.0%が脳卒中、6.5%がTIAを再発し、2.6%が死亡していた。

・救急外来での抗凝固薬の処方と90日後転帰とに関連は認められなかった。

・命にかかわるような大出血は5例あったが、救急外来で抗凝固薬を処方された群には認められなかった。


心房細動があり、TIAや軽い脳卒中になった患者への救急外来での抗凝固薬の処方は、その後の再発予防や死亡率低下にはつながらなかった、


というおはなし。
薬いらんわ

薬いらんわ

薬いらんわ

薬いらん


感想:

サラサラ薬を用いた再発予防の効果は、複雑な統計学的手法と副作用を無視するトリックを組み合わせることでやっと示せるほどのわずかなものである。

だからほんのすこし視点が変わると簡単に効果は消滅する。



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