元2023 12月 イギリス
脳卒中生存者は認知障害を心配されることが多いが、認知障害のリスクに関する情報は小規模な研究から得られることが多い。
そこで、大規模集団において、一過性脳虚血発作、心筋梗塞、その他の入院と比較して、脳卒中に関連する認知的老化の年数を推定してみたそうな。
6つのランダム化比較試験(ORIGIN、ONTARGET、TRANSCEND、COMPASS、HOPE-3、NAVIGATE ESUS)のデータを用いて、メタ解析を行い、脳卒中(種類別、重症度別)、一過性脳虚血発作、心筋梗塞、その他の入院と認知能力との関連を解析した。
さらに、これらの試験における認知機能の老化に対応する年数を算出した。
次のようになった。
・55ヵ国、64106人の参加者において、イベントなしと比較して、脳卒中は18年の認知機能的老化と関連し、一過性脳虚血発作は3年ぶんに相当した。・心筋梗塞およびその他の入院は認知機能的老化とは関連していなかった。・障害を伴う脳卒中のほうが、認知機能への影響が有意におおきかった。・脳出血は脳梗塞よりも認知機能の低下と有意に関連していた。
脳卒中は認知機能に大きな影響を及ぼし、18年間ぶんの老化に相当した。この影響は脳梗塞よりも脳出血でおおきかった。一過性脳虚血発作の影響は小さく、心筋梗塞と入院による影響はなかった、
というおはなし。
感想:
「18年分はかなりやばい!運転免許返納しないといけないレベルかも?」
という自覚が必要。