元2023 11月 日本
脳卒中発症前のメトホルミン(MET)治療には血糖降下作用以外に、神経保護作用の可能性がある。
そこで、血管内治療の適応とならなかった脳梗塞患者において、脳卒中発症前のメトホルミン(MET)投与が神経学的重症度と機能的転帰に関連するかどうかを、くわしくしらべてみたそうな。
2つの3次病院において、脳卒中発症前に何らかの経口抗糖尿病薬を服用していた血管内治療の適応のない脳梗塞の2型糖尿病患者160例を対象とした。
神経学的重症度が低い患者を入院時のNIHSSスコアが3以下、良好な機能的転帰は退院時のmRSスコアが0-2と定義した。
脳梗塞の種類ごとに、神経学的重症度と機能的転帰に対するMETの効果を解析した。
次のようになった。
・脳卒中発症前のMET投与は、神経学的重症度の低さおよび良好な機能的転帰と関連していた。・脳卒中の種類では、METの使用は小血管疾患(ラクナ梗塞)の患者においてのみ、神経学的重症度と機能的転帰の両方に影響があった。
糖尿病治療薬のメトホルミンは、ラクナ梗塞患者の重症化予防に有用である可能性がある、
というおはなし。
感想:
糖尿病と脳梗塞重症化を防げるなら一石二鳥。
「17世紀ごろから糖尿病対策に使われてきた薬草から発見されたビグアナイドにヒントを得て作られたのがメトホルミン。」この理解で正しいとAIが言ってた。