元2024 2月 中国
筋力の低下は脳卒中などの心血管疾患(CVD)リスクの上昇と関連することがエビデンスによって示されている。
そこで、ベースラインの筋力およびその経時的な変化とCVD発症率との関連をくわしくしらべてみたそうな。
2011年(Wave1)、2013年(Wave2)、2015年(Wave3)、2018年(Wave4)の中国健康退職縦断調査( the China Health and Retirement Longitudinal Study )のデータを用いた。
低筋力を、握力が男性で28kg未満、女性で18kg未満、または椅子の立ち上がり時間が12秒以上と定義した
Wave1からwave2までの筋力の変化に基づいて、正常-正常、低-正常、正常-低、低-低の4群に分類した。
心疾患と脳卒中を含むCVDイベントは、Wave 3と4の来院時に自己報告式の質問票を用いて記録された。
次のようになった。
・6608人の参加者のうち1164人のCVD症例が同定された。・筋力が正常を維持している正常‐正常群の参加者と比較して、CVDリスクは低‐正常群(HR = 1.20)、正常-低群(HR = 1.35)、低-低群(HR = 1.76)で漸増した。・筋力の状態と心疾患および脳卒中の発症リスクとの有意な関連についても、同様のパターンが観察された。・サブグループ解析によると、CVDと筋力変化との有意な関連は、年齢、性別、体格指数(BMI)に依らず、一貫していた。
筋力の変化が脳卒中など心血管疾患リスクと関連していることが明らかになった。筋力の状態を継続的に追跡することが脳卒中リスクのスクリーニングに有用であることを示唆している、
というおはなし。
感想:
脳が血を吹く2年くらいまえ、ボーリングの黒い玉を握れなくて愕然とした思い出がある。
青い玉もだめで、しかたなくオレンジ玉を使った。