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2024年5月9日

トラネキサム酸の可能性: 脳出血患者の生存率に新たな光

2024  3月  台湾


頭蓋内出血(脳出血)は、脳内出血とくも膜下出血からなる。

トラネキサム酸による止血療法について、くも膜下出血患者2917人を対象とした7つのランダム化比較試験のメタアナリシスでは死亡率に有意差が見られなかった。

そこで、くも膜下出血をふくむ非外傷性の脳出血全体についてトラネキサム酸投与の死亡率への影響をくわしくくらべてみたそうな。



2000年1月から2017年12月までの台湾国民健康保険研究データベース(NHIRD)のデータを用いて研究を実施した。

研究対象はICUに入院した脳出血患者で、トラネキサム酸治療を受けた患者と受けなかった患者の2群に分けた。

傾向スコアマッチング(PSM)が行われた。

トラネキサム酸使用のタイミングを評価するために、救急部で早期にトラネキサム酸治療を受けた患者と入院後に遅れてトラネキサム酸治療を受けた患者の180日以内の全死因死亡リスクを比較した。



次のようになった。

・180日以内の全死因死亡率に群間で有意差はなかった。

・ただし入院後7日以内の投与に限定すると、トラネキサム酸治療を受けた患者の全死因死亡のハザード比は0.81(95%CI:0.74-0.90)と有意に低かった。


脳出血で入院後、7日以内にトラネキサム酸投与を受けた患者はあきらかな死亡率低下が認められた、


というおはなし。

トラネキサム酸と脳外科医



感想:

くも膜下出血患者はどんなに軽症でもほぼ選択の余地なく動脈瘤治療が行われてしまうため死亡率が高く、トラネキサム酸の効果が反映されにくかった。

しかし、今回は脳出血全体について見ているので、くも膜下出血患者の割合は低く、あきらかな死亡率低下が確認できたってこと。




竹田くんが再び話題になっている。↓




おおくのお医者さんと接した経験にてらしてみて、

わりとホンキで「脳外科医は竹田くん」とおもう。




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