~ 5000超の記事をシンプルな単語で検索するよ!

2024年5月10日

一粒で脳卒中再発リスクが増大?抗生物質の危険な裏効果

2024  4月  韓国


腸内細菌のバランスが崩れる「ディスバイオシス」は抗生物質の使用によってももたらされる。

いっぽう、腸と脳が互いの機能に影響を及ぼす腸脳軸についての動物研究により、腸内細菌のバランスが脳卒中発症の因子である可能性が示されている。

そこで、韓国の国民健康保険データベースを用いて抗生物質の使用と脳卒中再発および長期転帰との関連をくわしくしらべてみたそうな。



2004年から2007年の間に急性脳梗塞(AIS)および急性脳出血(AHS)と診断された55歳以上の成人を対象とした。

患者は2019年末まで追跡され、対象アウトカムは二次性AIS、AHS、全死因死亡とした。

脳卒中発症の7日前から1年前までの抗生物質使用歴を確認した。



次のようになった。

・AIS患者159,181例(AIS群)とAHS患者49,077例(AHS群)を対象とした。

・抗生物質の事前使用は、AIS群では二次性(再発)AISのリスクを有意に増加させ、AHS群でも二次性AHSのリスクを有意に増加させた。

・さらに、AIS群における抗生物質の事前使用は、死亡リスクの低下とも関連していた。

・抗生物質の7種類のクラスうち、クラス4がもっともこれらの関連に影響がおおきいと考えられた。


集団ベースの縦断的研究により、脳梗塞および脳出血患者群において、抗生物質の発症前の使用は脳卒中再発の高リスクと関連していることが明らかになった。ディスバイオシスと脳卒中転帰の関係を理解するためにはさらなる研究が必要である、


というおはなし。

抗生物質と腸内細菌と脳卒中再発



感想:

抗生物質が腸内の良い菌も皆殺しにしてしまうからってこと。

クラス4抗生物質は細菌のDNA複製を阻害して増殖を防ぐ。


ディスバイオシス」の関連記事




ご意見 ご感想はこちら

名前

メール *

メッセージ *