元2024 6月 中国
急性の軽症脳梗塞(AMIS)患者における静脈内血栓溶解療法(IVT)の有効性は依然として不明である。
そこで、AMIS患者におけるIVTと二重抗血小板療法(DAPT)の有効性と安全性を比較するためにメタアナリシスをこころみたそうな。
Embase,Cochrane Library,PubMed,Web of Scienceの各データベースを2023年10月10日まで検索した。
IVTとDAPTの臨床転帰を比較した研究を対象とした。
早期神経学的悪化(END)、優れた機能的転帰(mRS 0-1)および好ましい機能的転帰(mRS 0-2)、3ヵ月後の脳梗塞再発、3ヵ月後の全死因死亡率、症候性脳出血(ICH)の評価した。
次のことがわかった。
・対象となった5つの研究のうち、6,340例が組み入れられた。・AMIS患者において、IVTは早期DAPTと比較して、3ヵ月後の優れた良好な機能的転帰、脳梗塞の再発、全死因死亡率と有意な関連はなかった。・しかし、症候性ICHおよびENDのリスクはIVTで著しく高いことが観察された。
急性の軽症脳梗塞患者、特に障害を示さない患者において、静脈内血栓溶解療法は二重抗血小板療法より優れていないばかりか、症候性の脳出血リスクがあきらかに高いことがわかった、
というおはなし。
感想:
軽症の脳梗塞患者では、副作用で脳出血がおきたときにすぐに障害があきらかになるため、効果の優越性が容易に否定される。
中等度以上の重症度の脳梗塞患者があいてなら、副作用の脳出血で障害がよりひどくなっても「それは脳梗塞のせいですから」と言い逃れができた。
かつて夢の治療と言われ4.5時間以内の入院根拠とされた「血栓溶解療法」には、じつはベネフィットがほとんどなかったということ。
