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2024年11月10日

この疲れ、ただごとではない!?脳卒中後の『感覚減衰モデル』が示す疲労の正体とは

2024  11月  イギリス


脳卒中後の疲労(Post-Stroke Fatigue, PSF)は、単なる「疲れ」とは異なる深刻な問題であり、体力的な疲労だけでなく、精神的、認知的な面にも影響を及ぼし、日常生活を難しくさせることが多い。

このような多次元的な疲労を理解し、効果的な治療法を見つけるために、PSFの原因を探る研究が進められている。

そこで、「感覚減衰モデル」という新しい枠組みがPSFの仕組みを理解するために提案されているそうな。



PSFの多次元性とは、身体的、精神的、認知的な要素が組み合わさっていることを指す。これを「感覚減衰モデル」に基づき、感覚の過敏さから生じる疲労として捉える。

このモデルでは、脳が体内外からの感覚刺激を減衰(弱める)する機能が低下しており、それにより疲労感が増幅されると考えられている。感覚減衰モデルに基づき、PSFを「固有受容性」「外受容性」「内受容性」の3つの表現型に分類し、個々の症状に対応した治療が可能となる​。



具体的には、以下の3つに分かれる:

・固有受容性表現型
筋肉や関節からの身体感覚(固有受容感覚)が過敏になり、わずかな運動でも体が重く感じられる。この表現型の患者は、筋肉の重さや身体のだるさが強く、日常的な動作にも負担を感じやすい。

・外受容性表現型
視覚や聴覚など外界からの刺激に対して過敏になり、音や光が日常的な負担となる。この過敏性により、精神的な疲労が増し、外部環境からの刺激が大きなストレス源になる​。

・内受容性表現型
心拍や呼吸といった体内の感覚(内受容感覚)に対する過敏さが特徴で、少しの動きでも動悸や息切れを強く感じやすい。この表現型の患者は、体内感覚が過剰に意識され、慢性的な疲労感が心理的負担と直結する​。


「感覚減衰モデル」に基づくPSFの表現型分けは、脳卒中後の疲労の根本的な原因を理解する手がかりを提供する。このモデルを用いることで、PSFを一括りにするのではなく、個々の症状に応じたケアを提供できる可能性が広がる、


というおはなし。

脳卒中後の疲労
うごくよ



感想:

疲労」問題には関心がある。



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