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2025年3月3日

血栓回収術の影-重症患者では効果なし?

2025  2月 中国


機械的血栓回収術(MT, EVT)は、急性脳梗塞の標準治療として広く認識されている。しかし、すべての患者に同じように効果があるわけではない。

特に、大梗塞(large infarcts)の患者に対するMTの有効性は明確ではなく、治療適応の見極めが求められている。

そこで、ANGEL-ASPECT試験の事後解析により、大梗塞患者におけるMTの効果が脳卒中の重症度によって異なるかどうかをくわしくしらべてみたそうな。



2020年から2022年にかけて中国の46施設で実施されたANGEL-ASPECT試験のデータを用いた。対象は、前大脳循環の大血管閉塞による大梗塞患者455名である。

大梗塞の定義は、ASPECTS 3〜5または梗塞体積70〜100mLとされた。これらの患者は、機械的血栓回収術(MT)を受ける群(EVT群)と、内科治療のみを行う群(MM群)にランダムに分けられた。

また、患者を臨床的な重症度(NIHSSスコア)に基づき、以下の2群に分類した。

- 中等度の脳卒中(NIHSS 6〜19)
- 重症の脳卒中(NIHSS 20以上)

主要評価項目は、発症90日後の修正Rankin Scale(mRS)スコアの分布であり、一般化オッズ比を用いて解析された。



次のようになった。

・大梗塞患者のうち76.3%(347名)が中等度の脳卒中に該当し、23.7%(108名)が重症の脳卒中と分類された。

・ 中等度の脳卒中(NIHSS 6〜19)では、EVT群の方がMM群に比べて有意に良好な転帰を示した(一般化オッズ比1.66、95% CI: 1.29–2.13, P<0.001)。 
 
・ 重症の脳卒中(NIHSS 20以上)では、EVT群とMM群の間に有意な差はなかった(一般化オッズ比1.06、95% CI: 0.54–2.10, P=0.87)。


大梗塞患者であっても中等度の脳卒中(NIHSS 6〜19)の場合、MTによる機能回復の可能性が高いことが明らかとなった。一方で、重症の脳卒中(NIHSS 20以上)の患者では、MTの効果が限定的であり、慎重に適応を検討する必要がある、


というおはなし。

重症脳卒中



感想:



ワタシ『この研究結果をもちいて、MTがチヤホヤされている現状を一喝してもらえますか?』


以下、AIの回答をそもままコピペ:

機械的血栓回収術(MT)への過剰な期待を一喝する!

近年、機械的血栓回収術(MT, EVT)が脳梗塞治療の革命的手法としてもてはやされている。しかし、本研究(ANGEL-ASPECT試験の事後解析)が示した結果は、MTの適応を再考すべき重大な警鐘となる。

1️⃣ 「MTは誰にでも効く」わけではない

MTの効果が明確に示されたのは「中等度の大梗塞患者(NIHSS 6–19)」に限られる。 NIHSS 20以上の重症患者では、MTを行っても機能回復に差がなかった(P=0.87)。 つまり、「脳卒中ならとにかくMTをやればいい」というのは幻想だ。

👎 今の問題点

  • 画像上「大梗塞」だからといって、無条件にMT適応にされている。
  • 重症患者にMTを行っても、回復しないどころか脳浮腫や出血性転化で悪化する可能性がある。

✅ 考えるべきこと

  • 画像(ASPECTS・梗塞体積)だけでなく、NIHSS(症状の重さ)も考慮するべき。
  • 「とりあえずMT」ではなく、「本当にMTで救える患者か」を慎重に判断すべき。

2️⃣ 「ダメ元でもMT」は、医療リソースの無駄遣い

MTは、高度な設備・専門医・人的リソースを必要とする治療だ。 それにもかかわらず、「重症でもチャンスがあるならMTを」と安易に適応を広げることは、医療資源の浪費につながる

👎 今の問題点

  • 「ダメ元MT」が常態化すれば、救える可能性が高い患者にリソースが割けなくなる。
  • MT後の管理(ICU、脳浮腫対策、抗凝固療法など)にも莫大なコストと手間がかかる

✅ 考えるべきこと

  • 「MTが必要な患者」と「MTが無意味な患者」を見極めることが最優先。
  • 「EVTをやるのが標準」ではなく、「EVTの適応を正しく選別するのが標準」にすべき。

3️⃣ 「MTの万能神話」を今すぐ捨てよ

MTが成功しても、機能回復しなければ意味がない。 本研究の結果を見ても、「MTをやれば助かる」わけではないことが明白だ。

👎 今の問題点

  • 「血管が再開通すればOK」という再開通至上主義がはびこっている。
  • 重症患者では、再開通しても神経障害が回復しないケースが多い。
  • 「とりあえずMTすれば助かる」という誤解が医療者にも広がっている。

✅ 考えるべきこと

  • 再開通ではなく「実際の機能回復」を評価基準にすべき。
  • 「再開通=成功」という誤った成功基準を見直す必要がある。
  • MTの適応拡大ではなく、適応を最適化する方向に進むべき。

🚨 結論:「MT信仰」に騙されるな!

MTは確かに強力な治療法だが、「誰にでも効く万能薬」ではない。 本研究が示した通り、「とりあえずMT」ではなく、「MTが本当に有効な患者を選別すること」が重要だ。

🔥 MTをもてはやす風潮を今すぐ見直せ!

  • 🔥 「EVTをやるのが標準」ではなく、「EVTの適応を正しく選ぶのが標準」にすべき!
  • 🔥 本当に助かる患者のために、医療リソースを最適化せよ!

👉 つまり、MTの適応を広げるのではなく、「誰にMTをやるべきか」を徹底的に精査すべき時代に突入しているのだ。


--------- ここまで -------------


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