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2025年3月17日

脳の排水管が詰まると危険!?グリンパティックシステムが脳卒中回復を左右する

2023  9月  アメリカ


脳の老廃物を排出し、機能を維持する仕組みとして、グリンパティックシステムが注目されている。

これは脳脊髄液(CSF)と間質液(ISF)が混ざり合い、不要な物質を排出する経路である。

特に、脳卒中後の回復や合併症に影響を与える可能性が指摘されているので、脳神経外科領域での最新の知見をもとに、グリンパティックシステムの役割についてまとめてみたそうな。



次のことがわかった。

1. グリンパティックシステムとは何か
   - 脳脊髄液が間質液と交換されることで、老廃物を除去する機構である。
   - アクアポリン4(AQP4)という水チャネルタンパク質が重要な役割を果たしている。
   
2. 脳卒中との関連性
   - 脳卒中後にはAQP4の機能が低下し、老廃物の排出が滞る可能性がある。
   - 脳梗塞後の炎症や浮腫がグリンパティックシステムの流れを阻害し、回復を遅らせる要因となる。
   - くも膜下出血(SAH)では、血液成分がグリンパティックシステムを詰まらせることで脳脊髄液の流れを阻害し、長期的な神経障害の原因となる。
   - 正常圧水頭症(NPH)では、グリンパティックシステムの機能低下が病態に関与していると考えられ、脳卒中後に発症するケースもある。
   
3. グリンパティックシステムの研究と治療の可能性
   - AQP4の機能を調整する治療法の研究が進行中であり、脳卒中後の回復促進に寄与する可能性がある。
   - 外傷性脳損傷(TBI)や脳腫瘍におけるグリンパティックシステムの役割が注目されている。
   - CSFの排出経路を調整することで、脳卒中後の脳浮腫を軽減する治療戦略が検討されている。


グリンパティックシステムは脳の老廃物排出において重要な役割を果たし、特に脳卒中後の回復や合併症の発生に関与する。その機能の低下は、脳浮腫や慢性神経障害の悪化につながる可能性がある。今後、AQP4を標的とした治療法やCSFの流れを調整する介入が進めば、脳卒中後の回復を促進し、再発予防にも貢献する可能性がある、

というおはなし。

グリンパティックシステムと脳卒中



感想:

「グリンパティックシステム」をさいきんよく目にするので。

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