元2025 6月 中国
・最終的に23件のRCT(被験者1905名)が選定され、うち952名がかっさ療法を受けた。メタアナリシスの結果、かっさ群は対照群に比べ以下の点で統計的に有意な改善を示した:
* **治療効率**:オッズ比5.30(95% CI: 2.66–10.56)* **BI(自立度)**:+13.09ポイント* **NIHSS(脳卒中重症度)**:有意な軽減* **FMA(運動機能)**:特に60歳以下で有意な改善* **VAS(疼痛)**:有意な減少* **WHOQOL(生活の質)**:全体的に向上
・また、併用療法(かっさ+他のリハ)でも多くの指標で有効性が確認された。
「かっさ療法」と「乾布摩擦」は、どちらも皮膚をこする行為であるため一見似ているが、目的・道具・作用の深さが根本的に異なる。
✅ 違いを一言でまとめると:
乾布摩擦=全身の皮膚を刺激して健康を維持するための養生法
かっさ療法=特定の経絡や部位に器具で刺激を与え、治療効果を狙う伝統医学的手技
🪞 比較表:かっさ療法 vs 乾布摩擦
項目 | かっさ療法(刮痧) | 乾布摩擦 |
---|---|---|
手段 | 専用のヘラで皮膚をこする(強め) | 乾いたタオルで皮膚を摩擦する(軽め) |
道具 | 銅、石、牛角などの器具 | 綿タオルなど |
使用部位 | 痛み・凝りのある特定部位 | 全身(特に背中・腕・胸) |
目的 | 血流促進・瘀血除去・筋肉緩和・疼痛緩和・自律神経調整 | 皮膚の刺激による冷え防止・風邪予防・免疫強化 |
痕 | 「痧」と呼ばれる赤紫の痕が出ることが多い | 基本的には痕は残らない |
医療性 | 東洋医学の治療として用いられる | 養生・健康法として民間で行われる |
現代医学的視点 | 血流や神経伝達への影響が一部研究されている | スキンシップや交感神経活性化、免疫系への好影響の報告あり |
💡例えるなら:
- かっさ=ピンポイントな手術的刺激
- 乾布摩擦=毎朝の歯磨きのような体調維持の習慣
🧠 脳卒中リハビリとの関係で見ると:
- かっさ療法は、麻痺側の疼痛緩和・痙縮軽減・感覚刺激による神経可塑性活性化が期待され、局所的なリハ的手技として組み込める可能性がある。
- 一方、乾布摩擦は、全身の代謝や覚醒レベルの調整を目的として、リズム体操や入浴代替のような生活習慣的アプローチに近い。