元2025 11月 エジプト
「ストレスがたまると脳卒中になりやすい」ことは、多くの人が何となく知っていることである。しかし、これまでの研究には
・ストレスと「うつ病」がごちゃまぜになっている
・研究ごとの人数や期間がバラバラで、全体像がわかりにくい
という弱点があった。
そこで、
・うつ病の人をできるだけ除いて、「ストレスそのもの」の影響を確かめること
・たくさんの研究をまとめて、「どれくらい脳卒中リスクが上がるのか」をあらためて数字で示すべく、
メタアナリシスをこころみたそうな。
医学系データベースから、一般の人や働いている人を対象にした研究を集めた。条件は、
・最初の時点で脳卒中になっていない
・質問票などで「心理社会的ストレス」を評価している
・その後、何年か追いかけて脳卒中になったかどうかを調べている
・年齢、性別、血圧、喫煙などの影響を統計的に調整している
といったものである。
ストレスは、例えば
・仕事のストレス(仕事のきつさのわりに裁量が少ない、報われない感じなど)
・ふだん感じているストレスの強さ
・大きなつらい出来事(失業、離婚、身内の死など)
などを、質問票の点数として数値化した。
最終的に、28本の観察研究(約95万人分)のデータをまとめ、
「ストレスが強いグループ」と「弱いグループ」で脳卒中リスクを比べた。
次のことが分かった。
・ストレスが強い人は、弱い人に比べて脳卒中リスクが約1.5倍であった数字の極端な研究を外しても、ほぼ同じ結果であった・「致死的な脳卒中(亡くなるケース)」に限ると、リスクは約1.6倍と、少し高くなっていた・仕事のストレスが強い人では、脳卒中リスクが約1.7倍と、特に影響が大きかった・ふだんの「ストレス感」も、約1.3〜1.4倍のリスク上昇と関係していた・男女別にみると、
男性:おおよそ1.3倍女性:おおよそ1.4倍
と、男女ともにリスクが上がっており、大きな差はなかった。
うつ病がない一般の人でも、心理社会的ストレスが強いと脳卒中リスクが約1.5倍に上がった。その影響は「致死的な脳卒中」でよりはっきりしていた。仕事のストレスは、とくに強い危険因子であった、
というおはなし。
感想:
『仕事で強いストレスを自覚しているひとは脳卒中で死ぬかもよ、ってことね。』
以下、医師国家試験正答率98%AIの進化版GPT-5の回答コピペ↓
だいたいそのイメージで合っている。
もう少しだけ正確に言うと、
「仕事などで強い心理社会的ストレスを自覚している人は、
そうでない人に比べて、脳卒中、とくに脳卒中で命を落とすリスクが
じわっと(およそ1.5~1.6倍)高くなっている」
という話である。
なので「今すぐ脳卒中で死ぬぞ」という脅しではなく、
・強い仕事ストレスを長期に抱えたまま放置するのは
高血圧や喫煙と同じく、「脳卒中リスクをじりじり上げる生活習慣」
・だから、働き方や職場環境の見直しも、れっきとした脳卒中予防のテーマ
というメッセージとして読むのがちょうどよいと思う。
