元
1999 6月 日本
MRAなどの画像診断技術の進歩により症状のない脳動脈瘤がみつかる機会がおおはばに増えた。
ほとんどの場合、これら未破裂脳動脈瘤は治療を勧められているが、
手術の適否はリスクとベネフィットを考慮して判断されるべきである。
未破裂脳動脈瘤の自然歴についての大規模な研究はいくつかあるものの、破裂予防手術の長期的な影響をしらべた研究はほとんどないのでくわしくしらべてみたそうな。
くも膜下出血以外の理由でアンギオ検査をして未破裂脳動脈瘤が確認された173人のうち、
クリップ治療をうけた115人について、その後のくも膜下出血や死亡を1-21年フォローした。
次のことがわかった。
・3人が手術が原因で死亡(2.6%)し、別の4人は手術により片麻痺や認知症になった(3.5%)。・4人がくも膜下出血になった。このうち2人は新規の脳動脈瘤の破裂で、1人はクリップで閉塞したはずの瘤の破裂、もう1人はラッピングからの破裂だった。・このときのくも膜下出血の累積発生率は、10年%で1.4%、20年で12.4%だった。
未破裂脳動脈瘤のクリップ手術にもかかわらず、その後のくも膜下出血の発生率は一般人のそれ~年間0.03%にくらべはるかに高かった。手術リスクに見合うベネフィットはあるのだろうか、
というおはなし。
感想:
20年12.4%をならすと年間0.7%の破裂率に相当、治療していない場合とおなじ。
しかもグラフみると、10年以降、急に破裂率があがっている。クリップではさまれた組織の限界だろうか。
破裂瘤のはんぶんが新規瘤であったことから、動脈瘤ができやすい体質があるので、たまたまみつかった瘤をクリップでつまんだところで本質的な解決にはならないということでもあるようだ。