悲しかった。
運転適性検査には楽に合格したものの、
実際に車を運転してみて驚いた。
愛車はマニュアルなんだけれども、
半クラッチの感覚がまったく分からない。
そもそもクラッチペダルの位置が瞬時にわからない。
シフトレバーの位置も手で触れただけではわからない。
試しに 早朝、道路の空いている時に走り出してみたものの、
あまりの恐ろしさに1キロくらい走って帰って来てしまっった。
17年間も乗り続けてきた愛車。
ショックだった。
『もうこれ以上、お前と付き合うことはまっぴらご免さ』
と 車に言われたように感じた。
これでは運転を楽しむどころか 安全すら確保できないと思った。
長い付き合いの愛車を 走る凶器にしたくなかった。
そのひと月後
オートマの中古車に買い替えた。
オートマは楽。
ほとんど問題なし。
愛車を手放した悲しさはいまでも感じる。
こんなにつらいものとは思わなかった。