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2018年7月25日

ラクナ梗塞の機能回復は1年後もつづく


Late functional improvement after lacunar stroke: a population-based study
2018  7月  イギリス

ラクナ梗塞は他の脳卒中にくらべ脳の損傷範囲がちいさいため 低下した機能を可塑性により代替できる皮質組織はおおきいと考えられる。

じっさい、ラクナ梗塞では回復が長く続くとする報告がないわけではないのでくわしくしらべてみたそうな。


3ヶ月時点で生存していた脳卒中患者1425人について、
12ヶ月後まで複数の機能評価基準
modified Rankinscale (mRs), Rivermead MobilityIndex (RMI), Barthel Index (BI)
でフォローしたところ、


次のことがわかった。

・234人がラクナ梗塞で、3ヶ月時点での機能評価で非ラクナ梗塞グループと差はなかった。

・しかし3-12ヶ月後までの機能回復度(mRSの減分)はラクナ梗塞グループであきらかに高かった(オッズ比1.64)。

・この関連は再発患者を除いても、他の評価基準 RMIやBIでも変わらなかった。

ラクナ梗塞の患者には3-12ヶ月にかけてあきらかな機能回復を示す大きな可能性がある。かんたんに回復をあきらめてはいけない、


というおはなし。

図:ラクナ梗塞の3-12ヶ月の機能回復

感想:

ラクナ梗塞って軽い脳卒中の代表の印象。だから彼らが後遺症を語ることについては少々はばかれる空気がある。
それでいままであきらかにならなかったんだろうね。

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