元2025 7月 アメリカ
高血圧は心臓病や脳卒中の主要な原因であり、とくに黒人においては他の人種よりも有病率が高く、合併症も多いことが知られている。それにもかかわらず、彼らを対象とした臨床研究は非常に少ない。
近年の研究では、腸内細菌が作り出す短鎖脂肪酸、とくに酪酸という物質が、血圧の調整に関わっている可能性が指摘されてきた。酪酸は食物繊維をエサにして腸内細菌が発酵することで作られる。動物実験では酪酸によって血圧が下がることが確認されているが、人間を対象とした研究は少ない。
そこで、「酪酸を腸に直接届けたら、血圧はすぐに下がるのか?」を検証するために、酪酸を肛門から入れるという臨床試験をおこなってみたそうな。