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2016年12月15日

感じるのに感じない 脳卒中の感覚消失とは


An exploratory cohort study of sensory extinction in acute stroke: prevalence, risk factors, and time course.
2016  12月  スイス

感覚消失(sensory extinction)は 身体の右または左への単独の刺激は感知できるのに 同時に刺激を与えられたときにだけ一方がわからなくなる現象を指す。脳卒中などの脳損傷で起き、損傷脳と反対側の感覚(触覚、視覚、聴覚)が消失する。

脳卒中での感覚消失の頻度、回復過程、発症条件を調べてみたそうな。


脳卒中の急性期で神経症状が軽い(NIHSS平均1.6)患者73人を90日間フォローしたところ、


次のことがわかった。

・13.7%になんらかの感覚消失があった。

・触覚消失が8.2%でもっとも多かった。

・15日後にはすべての患者で感覚消失が治っていた。

・脳の病変体積2mL以上と半側空間無視が感覚消失の予測因子だった。

・島皮質、被殻、淡蒼球の損傷が感覚消失に関連していた。

感覚消失は軽症脳卒中患者にはまれな一時的なものだった。病変の大きさが2mL以上と半側空間無視があると感覚消失が起きやすかった


というおはなし。
図:感覚消失の起きやすい脳の部位

感想:

これがひどくなると感覚障害で、単独の刺激にも反応しなくなる、、、と考える。

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