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2019年3月19日

nature.com:身内ほど救急車を呼ばないパラドックス


Social networks and risk of delayed hospital arrival after acute stroke
2019  3月  アメリカ

心臓発作のシーンでは医療機関へかかるまでの時間が長くなると患者の死亡率が高くなる。この時間のおくれは患者の症状の目撃者が 状況を理解できず救急車をよばないことによると考えられている。

しかし1000人以上の心臓発作患者の調査では まったくの他人や会社の同僚はすぐに救急要請をするものの、患者に親しい家族とくに配偶者は救急車を呼ばないというパラドックスが報告されている。

これと同様の傾向が脳卒中患者についても見られるものかくわしくしらべてみたそうな。




軽-中程度の症状の脳卒中患者175人について、
患者を中心とした個人的な社会ネットワークについてアンケートをおこない、構成員の人数、ひろがり、密度、つながりの強さ、を評価し、
入院までの時間と救急要請時の状況との関連を解析したところ、



次のことがわかった。

・患者の属する社会ネットワークが小規模でかつ 家族中心の むすびつきがつよいものほど入院が遅れた。

・外部視点の入る余地がすくない近親者ネットワークにいると経過観察(watch-and-wait)戦略が採られやすかった。

脳卒中患者が家族中心のちいさな社会ネットワークにいるばあい入院はおくれがちだった。結びつきの強いひとびとに囲まれていると過剰に協議がなされ けっきょく様子見になることがおおかった、


というおはなし。

図:脳卒中患者の社会ネットワーク



感想:

患者を想い もっとも理解しているのは身内。

あかの他人ならためらいもなく病院へ「丸投げ」できるけど、じぶんの家族にそんなことはできない。
やはり119しないで見守ると思う。

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