2019年11月29日

クリップ vs. コイル 認知機能対決


Cognitive outcome after surgical clipping versus endovascular coiling in patients with subarachnoid hemorrhage due to ruptured anterior communicating artery aneurysm
2019  11月  ベルギー

前交通動脈の動脈瘤(ACoA)はめずらしくなく、くも膜下出血の35%はACoAの破裂である。

ACoAのくも膜下出血では記憶や実行機能の認知障害がおきやすいことはわかっている。

くも膜下出血の再出血予防治療としてクリッピングがある。近年ではマイクロカテーテルで瘤を塞ぐコイリングが代わりにおこなわれることがふえた。

そこで、ACoAのくも膜下出血での認知機能を健常者と比べた場合と、クリッピングとコイリングの患者同士で比べた場合とでくわしくしらべてみたそうな。



ACoAのくも膜下出血患者35人(クリッピング19人、コイリング16人)および健常者20人について、認知機能をしらべた。



次のことがわかった。

・ACoAくも膜下出血患者は健常者にくらべ注意力、聴覚-口話 視空間記憶と実行機能の障害があきらかにおおかった。

・コイリングにくらべクリッピングの患者は、聴覚-口話および視空間記憶の成績があきらに悪かった。

・注意力、実行機能についてはコイリングとクリッピングで有意な差はみられなかった。

前交通動脈瘤のくも膜下出血では認知機能の点でクリッピングよりもコイリングが有利だった、


というおはなし。

図:コイル対クリップ


感想:

手術が成功しさえすればコイル有利なのはとうぜんか。

コイルの致命率はクリップの3倍なので危険かとおもってたんだけど↓、
未破裂瘤手術の合併症率と致命率 JAMA Neurol.
多少しくじっても大丈夫そうなんだよね↓。
コイル塞栓術中にコブを破ってしまったケースの予後

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