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2020年2月1日

脳組織を再生するに適した運動強度


Different exercises can modulate the differentiation-maturation of neural stem-progenitor cells after photochemically induced focal cerebral infarction
2020  1月  日本

脳卒中後の運動は脳の可塑性をうながし機能の再編をすすめると考えられている。

また脳のなかには脳室下帯(subventricular zone)に代表される位置で神経新生がおこなわれている。

脳虚血がきっかけで神経新生がすすむことがわかっているが、運動の種類が新生した神経細胞の成熟へどう影響するのかはあきらかになっていないので実験してみたそうな。




人為的に脳梗塞にした(Photochemically induced thrombosis:PIT)ネズミについて、

トレッドミルで低強度運動(LowT)、高強度運動(HighT)と自発運動のかご走行(wheel running)のグループにわけて4週間フォローした。



次のようになった。

・ビーム歩行テストでは2週間以降の慢性期に運動による差がおおきくなり、

・低強度運動グループが他のグループよりもすぐれていた。

・皮質の梗塞周辺にある成熟した新生神経細胞の数は、低強度運動グループでおおく、

・高強度運動や自発運動グループでは運動しないグループよりもむしろ減少した。

脳虚血後の新生神経細胞の成熟には運動が影響して、とくに低強度運動が効果的であると考えられた、


というおはなし。

図:運動強度と脳卒中からの回復 ビーム歩行テスト


感想:

この種の実験はとても状況限定的で真逆の結果にもなりうる↓。
脳卒中の回復に本当に適した運動強度とは

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