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2020年4月17日

脳卒中などへの糞便移植の成果


Fecal Microbiota Transplantation in Neurological Disorders
2020  3月  オランダ

神経疾患と腸内細菌叢との関連を示す研究がおおくあり、腸内細菌叢の改変が治療戦略となりうるとを示唆している

糞便微生物移植(FMT:Fecal microbiota transplantation)は、現在、最も効果的な腸内細菌叢への介入であり、クロストリジオイデス ディフィシル(Clostridioides difficile)感染症の再発対策として用いられている。

神経障害患者に対するFMTの適応を評価するために、FMTに関するこれまでの文献をまとめてみたそうな。




ヒトまたは動物モデルにおける神経障害にたいするFMTの研究および症例について、5つの主要なデータベースを検索した。
また、ClinicalTrials.govのウェブサイトを参照し、登録されている計画試験および進行中の試験を検索した。



次のことがわかった。

・検索でみつかった541件の研究のうち、34件を解析対象にした。

・FMTを用いた臨床試験は、自閉症スペクトラム障害の患者を対象に実施され、神経症状に対する有益な効果が示された。

・多発性硬化症やパーキンソン病では、いくつかの動物実験でFMTの効果が示唆されており、ヒトの症例報告にも裏付けられている。

・てんかん、トゥレット症候群、糖尿病性神経障害では、いくつかの研究でFMTの有益な効果が示唆されたが、エビデンスは症例報告と動物実験に限定されていた。

・脳卒中、アルツハイマー病、ギランバレー症候群については、動物モデルを用いた研究のみが確認された。

・これらの研究では、健康なドナーからのFMTが有益な効果をもたらす可能性が示唆された。

・対照的に、脳卒中を対象とした動物モデルを用いた1件の研究では、FMT後の死亡率の増加が示された。

・ギランバレー症候群については、1件の研究のみが確認された。動物実験で得られたポジティブな知見をヒトの病気の治療に生かすことができるかどうかは、今後の動向が注目されるところである。

・筋萎縮性側索硬化症と同様に、上記の神経疾患の治療法としてFMTを用いたいくつかの試験が計画されているか、または進行中である。


FMTはいくつかの神経疾患に対する有望な治療法であることが示唆されている。しかし、エビデンスはまだ乏しく、結論も一致していない。
ヒトを対象とした研究は限られた数しか実施されておらず。または現在進行中であるが、いくつかの疾患については動物実験のみが実施されている。神経疾患におけるFMTの効果をさらに解明するためには、大規模な二重盲検ランダム化比較試験が必要である、


というおはなし。

図:糞便微生物移植と脳卒中



感想:

やがて糞便移植がいっぱんてきになると、一流スポーツ選手やトップアイドル、ノーベル賞級科学者の便がゴールドよりも高値で取引されるようになる。

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