元2020 5月 エジプト
若年者での脳卒中増加の原因として細菌感染による炎症や免疫反応を介したアテローム形成の可能性が注目されている。
世界人口の半分以上が感染しているとされるヘリコバクターピロリ菌(HP)と脳卒中との関連が、すでにいくつかの研究で指摘されているが、それを否定する研究もあるのでメタアナリシスを試みたそうな。
4種のデータベースを検索して関係する研究を厳選し データを統合 再解析したところ、
次のことがわかった。
・27135人の患者を含む研究が、HPの検出方法別に、25件がIgG抗体、9件はCagA抗体、6件がC-urea breath test(尿素呼気試験)についてのものがみつかった。・IgG抗体ポジティブだと脳卒中リスク1.43倍で、・同様に、CagA抗体および尿素呼気試験ポジティブでも脳卒中リスクはそれぞれ、1.77倍、2.21倍となった。・とくにIgG抗体ポジティブではアテローム性血栓症および小動脈疾患による脳卒中との関連がみられた。
ヘリコバクターピロリ菌への感染と脳卒中リスク上昇との関連が確認できた。ピロリ菌除去による脳卒中予防効果についての研究が待たれる、
というおはなし。
感想:
むかし日本人にピロリ菌がおおいと聞いてたけど、いつのまにか世界の2人に1人がピロリ保持者になってた。
