元2020 5月 アメリカ
近年、くも膜下出血(SAH)を含む多くの疾患において 重要な止血酵素学的特性が発見され、ABO血液型の役割が注目されるようになってきた。
しかし、遅発性脳虚血(DCI)の発症、臨床経過およびSAH後の転帰におけるABO血液型の役割については、現在のところほとんど解明されていない。
そこで、動脈瘤性くも膜下出血(aSAH)後のDCIおよび臨床転帰におけるABO血液型の役割をくわしくしらべてみたそうな。
2015年から2018年までのaSAH患者から収集したデータを解析した。
次のことがわかった。
・204 例の患者を対象とした。・O型患者の約17.9%がDCIを発症したのに対し、非O型患者では8.2%しかDCIが報告されなかった。・"O"型は独立したDCIのリスク因子であった。・「非O型」患者と比較して、「O型」患者は退院時(25.5% vs. 21.3%)および12~18ヵ月時(21.1% vs. 19.5%)の転帰が不良である傾向があった。しかし、有意差は認められなかった。
"O"血液型の患者では aSAH後の遅発性脳虚血の発症リスクが高いことが明らかになった。O型のくも膜下出血患者は血管攣縮に注意が必要かも、
というおはなし。
感想:
発症時の重症度にはOと非Oで差はなかったんだって。
