元2020 6月 ドイツ
さまざまな種類のロボット支援上肢トレーニングの効果を、各種類の直接的な比較のみではなく間接的に得られる結果についても評価できる「ネットワーク・メタアナリシス」の手法をつかって検証してみたそうな。
関係する研究論文を厳選した。
通常の上肢トレーニングを基準として、ADLや運動機能、筋力、安全性を評価した。
ロボット支援の各種類(片手 or 両手、外骨格 or グローブ、遠位 or 近位 or 末端支援などのちがい)について間接効果も含めた影響をネットワーク・メタアナリシスで評価した。
次のことがわかった。
・脳卒中患者2654人をふくむ55のランダム化比較試験を対象とした。・ADL、上肢機能、筋力、いずれについても有意な改善を示すロボット支援はなかった。・安全性についても種類ごとの差はなかった。
ロボット支援上肢トレーニングの効果は通常リハビリのそれと同レベルだった。間接比較の結果、どのタイプのロボット支援がすぐれているわけでも劣っているわけでもなく、回復をうながすエビデンスはまったく確認できなかった、
というおはなし。
UDFHT, unilateral distally emphasized finger/handtraining
EPAHT, end effector-assisted proximal emphasisedunilateral arm/hand training
UPAHT, unilaterally proximal emphasized arm/hand training
EXAHT, exoskeleton assisted unilateral arm/handtraining
DGFHT, unilateral distal glove -based finger/handtraining
EBAHT, end effector assisted distal and bilateralarm/hand training.
感想:
脳卒中のロボットリハビリは「見世物」に過ぎなかったということ。
もちろん下肢についてもおなじ↓。