元2020 7月 アメリカ
動脈硬化で狭くなった血管への自己拡張型の頭蓋内ステント(Wingspan stent)は2005年に人への適用が例外的に認可された。
しかしのちのSAMMPRIS試験により脳卒中と死亡が有意に増加することがわかり、2012年にFDAは頭蓋内ステントは脳卒中予防効果なしと結論づけた。
しかし一部のステント支持者によるWEAVE研究の成果をうけて、FDAは過去7日間に脳卒中症状のない患者に限るなど条件を厳しくしてその使用を最近 認可した。
そこで、このあらたな適用基準でどれくらいの患者にベネフィットがあるものか、SAMMPRISのデータを再解析してみたそうな。
SAMMPRIS 451人の患者記録から新適用基準で「認可」「非認可」にグループ分けした。
30日後の脳梗塞や死亡の有無との関連を解析したところ、
次のことがわかった。
・7%のみが新基準に適合した(認可グループ)。・認可グループの脳梗塞 死亡リスクは従来型治療の0.61倍、で非認可グループは1.81倍だった。・脳梗塞 死亡者の割合は、認可グループ20%、非認可グループ23.4%だった。・従来型治療の場合の脳梗塞 死亡者割合は、認可グループ25%、非認可グループ14.2%だった。
頭蓋内ステントのFDA新基準に適合する患者はわずかであったが、かれらは脳梗塞や死亡を避けうる可能性がある、
というおはなし。
感想:
じつはフローダイバーターや血栓除去術もいうほど立派なものではない。
役に立つシーンがまれに存在するという程度である。
しかしこれらを「確信的に」つよく勧めるひとたちが少なからずいるのも事実。
彼らはツイッターやブログを駆使してたくみに人心誘導をこころみるので要注意。↓↓↓