元2020 9月 中国
軽度認知障害(MCI)は認知症の前段階であり、治療可能な期間でもある。
改善可能ないくつかの危険因子がわかっているが、MCIと食生活や排便との関連性は十分にあきらかになっていない。
そこで、シンガポールの高齢者を対象にくわしくしらべてみたそうな。
60歳以上の751人に食習慣と排便についてのアンケートおよび、
認知機能評価(MoCA)をおこなった。
次のことがわかった。
・119人がMCIと診断された。・食生活として、頻回な(週4日以上)果物摂取、食後10分以内の活発な(週4日以上)排便 および教育歴がMCIと負の相関にあった。・いっぽう、高血圧、脳卒中、白内障 緑内障などの併存疾患がMCIの危険因子であった。・さらに因果推論によって、MCIに至る5つの原因、排便、脳卒中、教育歴、果物摂取、脳卒中や白内障 緑内障をともなう高血圧、が仮説としてあがり、・不活発な便通と脳卒中の既往の2つでMCI発症確率の60%の説明がついた。
活発な排便と頻回な果物摂取は軽度認知障害のリスクを下げた。いっぽう脳卒中の既往、白内障や緑内障をともなう高血圧はそのリスクを上げた。排便と果物摂取の頻度改善が認知症予防になると考えられた、
というおはなし。
感想:
便秘と認知障害の関係は新鮮だわ。