元2020 9月 フィンランド
これまで行われた最大規模の双子研究の1つでは、くも膜下出血の原因はおもに非遺伝的であることが示唆されているが、環境因子との因果関係はいまだ不明である。
そこで、双子のいっぽうのみがくも膜下出血で死亡した場合、もういっぽうは最重要な環境因子を共有していない可能性が強い。たとえばそれが喫煙だったとき、そこに因果関係があることを意味する。
この仮説を検証してみたそうな。
1976-2018年のフィンランドの高齢双子研究から、同性双子ペア16282組をフォローしてくも膜下出血で死亡したケースを同定した。
喫煙、高血圧、身体活動、肥満度、飲酒量、教育歴、のほか、
一卵性、二卵性、で分類し、関連を解析したところ、
次のことがわかった。
・フォロー期間中に116組で双子のいっぽうのみがくも膜下出血で死亡し、2組で2人両方がくも膜下出血で死亡した。・いっぽうのみ死亡のうち25組は一卵性だった。・全体として現在喫煙者のくも膜下出血死亡リスクは非喫煙者の3.33倍だった。・双子のうちいっぽうの喫煙によるくも膜下出血死亡リスクは6.33倍だった。・この関連は一卵性、二卵性、性別によらず一貫していた。
