元2021 3月 中国
アスピリンやワルファリンなどを必要とする患者では、しばしば頭蓋内出血が深刻な合併症で、いったん出血すると血腫が増大しやすく再出血もおきやすい。
しかし非ビタミンK拮抗型の経口抗凝固薬(NOAC)の頭蓋内出血リスクはよく知られていないので、ネットワークメタアナリシスをこころみたそうな。
NOACの4種類(アピキサバン,エドキサバン,ダビガトラン,リバーロキサバン)およびアスピリン、ワルファリンについてのランダム化比較試験を厳選してデータを統合 再解析した。
SUCRAで各薬剤の頭蓋内出血の順位付けをおこなった。
次のようになった。
・被験者137713人を含む23の臨床試験が対象となった。・頭蓋内出血のリスクはワルファリンがもっとも高く、次いでダビガトラン,エドキサバン,アスピリン,アピキサバン,リバーロキサバン,プラセボ の順だった。・総死亡リスクはダビガトランがもっとも低く、次いでアピキサバン、エドキサバン、ワルファリン、リバーロキサバン、アスピリン、プラセボ の順だった。
4種類のNOACおよびアスピリンと比較して、ワルファリンはあきらかに頭蓋内出血のリスクが高かった。アピキサバンがもっともリスクが低かった、
というおはなし。
感想:
比較的安全そう という理由で乱用されているのがNOACと理解している。
『直接経口抗凝固薬(DOAC,NOAC)が市場投入されたタイミングで、なぜか脳梗塞リスクを評価するあらたな基準 CHA2DS2-Vasスコアが設けられ、それまで低リスク群とされていた人たちの6割以上が高リスク群とされるようになった。そのため薬の使用が増えて脳内出血も起きやすくなっている、、』と、どこかで読んだ↓↓↓。