元2021 3月 ベルギー
肥満は心房細動の発症と悪化に関連している。
いっぽう、肥満は脳卒中など心血管疾患への保護効果もみられ「肥満パラドックス」として知られている。
そこで、抗凝固薬を使用している心房細動患者の予後についても肥満パラドックスがみられるものか、メタアナリシスをこころみたそうな。
経口抗凝固薬使用の心房細動患者に関係する研究を厳選してデータを統合 再解析した。
正常体重は、BMI 18.5 to <25、
過体重、BMI 25 to <30、
肥満、BMI≥30、
病的肥満、≥40、
低体重、<18.5 kg/m2、とした。
次のことがわかった。
・9件の研究を対象とした。・正常体重にくらべ過体重、肥満、病的肥満での脳卒中または全身性塞栓症と総死亡のリスクがあきらかに低かった。・いっぽう、低体重の患者では、血栓塞栓症および死亡のリスクが有意に高かった。・正常体重にくらべ、過体重と肥満での患者では、命にかかわるような大出血および頭蓋内出血のリスクがあきらかに低くかったが、・低体重と病的肥満の患者では正常体重と同程度のリスクだった。
抗凝固薬を使用している心房細動患者について、肥満度が高いほど血栓塞栓症や死亡のリスクが低下する肥満パラドックスがみられた。しかも出血のリスクも低下した、
というおはなし。
感想:
アジア人はワルファリンで脳出血おこしやすいんだって。
