元2021 3月 ポーランド
脳卒中後のうつ症状には慢性的なものと一過性のものがある。脳卒中後すぐに発症したり、遅れて発症するもの、数カ月間しか持続しないものもある。
脳卒中の急性期にうつ症状を発症した患者と、数カ月後にうつ症状を示した者とで転帰が異なるかどうかはわかっていない。
そこで、脳卒中後のうつ症状の軌跡が異なる患者間での転帰の違いをくわしくしらべてみたそうな。
脳梗塞患者698人のうち、
発症後8日目と3ヶ月目の両方でうつ症状の有無を評価した335人について、
うつ症状の時期べつに、
グループ1 うつ症状なし
グループ2 早期にうつ症状
グループ3 遅れてうつ症状
グループ4 持続的にうつ症状、にわけた。
3ヶ月後と12ヶ月後の機能的転帰mRSとの関連を解析した。
次のようになった。
・グループ2には女性がおおく、脳卒中の既往率がもっとも高かった。・グループ3はせん妄がおおく、脳卒中の重症度も高かった。・グループ4は血管リスク因子、病前の精神症状、認知機能低下の頻度がもっとも高かった。・グループ2や4ではなくグループ3が、グループ1とくらべて 3ヶ月および12ヶ月後に転帰不良であるリスクがあきらかに高かった。
