元2021 3月 フランス
脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血(aSAH)の患者は、集中治療を必要とすることがおおく、重症度の低い患者とは転帰がことなると考えられる。
そこで、これら重症患者の長期的な転帰をあきらかにし、関連要因の特定をこころみたそうな。
フランスの大学病院の集中治療ユニットで、
2010-2015年に入院のaSAH患者のうち人工呼吸器が必要になった者について、
すくなくとも1年以降に電話インタビューにて生存率と障害の程度を評価した。
次のことがわかった。
・229人の患者が対象となった。・32%はmRS 3未満の転帰良好で、68%はmRS 3以上の転帰不良だった。・1年生存率は63%だった。・71%が早期脳損傷、14%で再出血、35%が血管攣縮、27%が遅発性脳虚血、になった。・転帰不良の関連要因として、年齢、重症度、再出血、早期脳損傷、遅発性脳虚血、が挙げられた。
人工呼吸器を必要とするくも膜下出血患者のうち、3分の2が1年後も生存し、3分の1は長期的に目立つ障害ものこらなかった、
というおはなし。
感想:
あれほど恐ろしいと刷り込まれているくも膜下出血のうち、
こんかいの患者の9割以上は、WFNSスコアⅣ-Ⅴ、フィッシャースコアⅢ-Ⅳ、の重症ばかり。
それなのに3割以上がほぼ全快、3年経っても6割生存(上のグラフ)。
くも膜下出血は過大評価されすぎじゃね?