元2021 6月 イギリス
後方循環系の脳卒中では、回転性めまい(vertigo)が症状として現れることがある。
しかし、いっぽうの脳半球のみの脳卒中でめまいを呈するかどうかは症例もすくなくよくわかっていない。
そこで、脳卒中でのめまい(フラフラするめまいdizzinessを含む)の有病率と、関連する部位をあきらかにするべく、くわしくしらべてみたそうな。
ロンドン大学病院の超急性期の脳卒中患者173人に面談して、
脳卒中の発症まえや発症時にめまいがあったかどうか、その症状について評価した。
次のことがわかった。
・112人が深部皮質下病変、53人が皮質の梗塞で、そのうち21人が急性のめまいを訴えていた。・21人のめまい患者のうち、5人が回転性のめまいで、その4人は右脳病変だった。・皮質病変のめまい患者の損傷位置は、島皮質と頭頂葉から弁蓋部に存在する前庭皮質領域にあった。
急性の皮質脳卒中のうち、回転性めまいの有病率は9%だった。右半球の損傷患者はめまいが起きやすいと考えられた、
というおはなし。
感想:
ひとつきくらい前に、椅子にすわった状態であたまを右におおきく傾けたところ、部屋がぐるぐると回りだした。
机につかまり、10秒ほどその感覚を楽しんだあと頭を起こすと回転はとまったが、吐き気がとまらず半日寝込んでしまった。
これが回転性のめまいか、、、と感心した。たしかにはっきりと世界が回っていた。
