元2021 3月 デンマーク
くも膜下出血の破裂動脈瘤の研究では、コイリング治療の長期転帰はクリッピングよりも良好であるとするものがある。
未破裂脳動脈瘤についてはどうか、これまでの研究のシステマチックレビューをこころみたそうな。
未破裂瘤治療での3年以上のフォローをおこなった研究を厳選し解析した。
次のことがわかった。
・16622人のコイリングと13606人のクリッピング患者を含む13の研究を対象とした。・コイリングの患者はクリッピング患者よりも短期(30日)死亡率は低かったが、長期(3年以上)死亡率に差はなかった。・コイリング患者はクリッピング患者よりも再治療率が高かった。
未破裂瘤の治療ではコイリングとクリッピングで長期死亡率に差はなかった。しかしコイリングは再治療が必要になるケースがおおかった、
というおはなし。
感想:
未破裂瘤では、経過観察のみの保存治療にくらべてコイルやクリップのほうがすぐれているとするランダム化比較試験はこの世に存在していない。
つまり、たまたま動脈瘤がみつかっても、いま健康でなにも症状がないなら、手術をするべき理由は1ミリもないってこと。
しかも、何十年間かの余命があることを想定して治療効果と手術合併症とのリスク評価をしているはずなのに、今回のようにたった3年でコイルは再治療が必要になるし、クリップも10年もたず効果を失うありさま↓↓↓。
