元2021 8月 イタリア
COVID-19パンデミック以来、400万人以上が亡くなっている。
この感染症のほとんどは軽度または無症状であるが、高齢者や高血圧 糖尿病などの慢性疾患の患者は死亡率が高いことがわかっている。
さらにCOVID-19患者の35-50%で神経症状が報告されており、彼らの死亡率が高いことも示されている。
しかし脳卒中などの神経疾患の「既往」がある者の死亡率への影響についてはあきらかになっていないので、くわしくしらべてみたそうな。
2020年3月-4月に入院したCOVID-19患者の記録について、
既往の神経疾患を、脳血管疾患(脳梗塞や脳出血)と神経変性疾患(アルツハイマー病やパーキンソン病)にわけた。
さらに神経疾患の既往のない他の条件のマッチする群を設けて死亡率を比較した。
次のことがわかった。
・332人のCOVID-19患者のうち、75人22.6%に神経疾患の既往があった。(脳血管疾患29人、神経変性疾患26人)・死亡率は神経疾患のある患者が2倍だった。(48.0% vs. 24.0%)・神経変性疾患の患者の死亡率は有意に高かった(73.9% vs. 39.1%)が、・脳血管疾患患者の死亡率の増加は統計学的有意なほどではなかった。(48.3% vs. 41.4%)