元2021 8月 韓国
喫煙は脳卒中など心血管疾患の危険因子であり、世界の心血管疾患死の10%が喫煙によると考えられる。
禁煙による心血管疾患の予防効果についてはおおくの研究があるが、減煙や禁煙からの再喫煙、の影響についてはよくわかっていないので、くわしくしらべてみたそうな。
国民健康診断記録から抽出した、40歳以上の現在喫煙者897975人を対象とし、
次のように分類した。
禁煙(20.6%)
減煙I(50%以上の減煙、7.3%)
減煙II(20~50%減煙、11.6%)
継続(45.7%)
増煙(20%以上の増量、14.5%)
彼らを6年前後フォローして、脳卒中や心筋梗塞の発症との関連を解析した。
次のことがわかった。
・この間に、17748件の脳卒中と11271件の心筋梗塞が確認された。・禁煙者の脳卒中および心筋梗塞リスクはそれぞれ、継続者の23%、26%低かった。・増煙によるリスク増加はほとんどみられなかった。・減煙ⅠⅡいずれも、継続者と心血管疾患リスクに差はなかった。・禁煙したものの、再び喫煙を始めた者の脳卒中および心筋梗塞リスクははそれぞれ、継続者よりも51%、67%高かった。
脳卒中リスクの低下は、減煙ではなく禁煙によってもたらされた。しかし禁煙後に喫煙を再開すると、継続していた場合よりも脳卒中リスクが5割増しになった、
というおはなし。
感想:
いずれ禁煙を挫折するくらいなら、吸い続けていたほうがずっとマシ、ってこと。