元2022 2月 カナダ
脳動脈瘤のコイル治療を受けた患者には、その治療行為が原因の小さな脳梗塞(iatrogenic brain infarcts)がしばしば認められる。
しかしその臨床的影響についての報告はすくないのでくわしくしらべてみたそうな。
コイル治療後の神経保護薬ネリネチドのランダム化比較試験ENACTのデータをもちいて、術後1-4日後、30日後のNIHSS、mRS、およびMMSEと、
MRIで確認した微小脳梗塞との関連を解析した。
次のようになった。
・平均年齢56、184人の患者のうち、124人(67.4%)にあらたな微小脳梗塞がみられた。・ネリネチドの投与で有意な臨床治療効果は認められなかった。・梗塞の生じた患者は2-4日目の認知機能スコアMMSEが低かった。・梗塞数がおおいほど、1-4日後の各スコアの悪化と関連し、・30日後のmRS、言語想起テストのスコアも悪かった。
コイル治療が原因の微小脳梗塞は患者の67%に生じ、神経症状、生活自立度、認知機能に悪影響を及ぼした、
というおはなし。
感想:
血管内治療はカテーテルで血管の中を引っ掻き回すから血栓がはがれてその先で詰まりを起こす。
7割に生じるってとこがおどろき。