元2022 5月 中国
脳動脈瘤の治療方法としてコイリングとクリッピングの2つが代表的である。
しかしこれら2つの手術が認知神経機能に与える影響についてはいまだ議論の余地があるのでくわしくしらべてみたそうな。
脳動脈瘤を有する144人について、
治療方法別にコイル群とクリップ群に分けた。
術前、術後の認知機能MMSE,MoCA、神経症状NIHSS、日常生活動作ADLを比較した。
次のようになった。
・術前の認知機能MMSE,MoCA検査、NIHSS,ADLに両群で有意な差はなかった。・しかし術後は、コイル群のMMSE,MoCAスコアが有意に高く、NIHSSとADLもあきらかにクリップ群よりも状態が良かった。・神経損傷や炎症のマーカータンパク質であるNSEおよび100βの値はクリップ群が有意に高かった。
脳動脈瘤のコイル塞栓術はクリップ手術にくらべて認知神経機能への影響の点で優れていた、
というおはなし。
感想:
まさにこのはなしが漫画雑誌モーニングに連載中の
「アンメット ある脳外科医の日記」58-62話に載っている。
元脳外科医の作者が漫画でしかできない見事な方法で、クリップのみならずコイルでの未破裂脳動脈瘤治療を辛辣に批判している。
コミックDaysで1話80円で読める。オススメ。