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2022年5月16日

治療済み未破裂瘤の再発と新規出現率

2020  2月  スイス


未破裂脳動脈瘤の治療後に動脈瘤が再発したり別の位置にあらたに出現する可能性についての報告が増えている。

それら報告のおおくはフォロー期間が10年未満であり、長期の研究はごくわずかなので、単一施設での長期記録の解析と、これまでの文献のシステマチックレビューをこころみたそうな。



スイスのバーゼル大学病院での1994-2008年の未破裂瘤治療者の記録を対象とした。

また、平均フォロー期間10年以上の研究のシステマチックレビューをおこなった。



次のようになった。

・この間の治療患者は95例あった。

・22.1%21例については平均13.1年の画像診断によるフォローが可能だった。

・これらの患者では動脈瘤の再発と新規瘤の形成が23.8%に認められ、年率1.8%に相当した。

・これらの破裂症例はなかった。

・システマチックレビューでは、1778人を平均14.0年間フォローし、

・このときの動脈瘤の再発率は年率0.7%、新規瘤の形成率は年率0.4%に相当した。


未破裂脳動脈瘤を治療したあとの再発率と新規形成率は非常に高く、とても無視できるレベルではない、


というおはなし。
新規瘤の形成率の図


感想:

未破裂瘤の年間破裂率はせいぜい0.4%程度↓。



治療してもそれを上回るペースで瘤の再発や新規瘤ができるってこと。

治療が治療になっていないのにさほど問題にならないのは、めったに破裂しないから。

瘤がみつかるようなひとはそういう体質なんだからそっとしておいてあげたい。

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