元2022 6月 中国
ほどほどの飲酒と脳卒中との因果関係についてはいまだ議論が続いている。
そこで、アルコール摂取量と脳卒中および死亡リスクとの因果関係をあきらかにするべく、中国人についてメンデルランダム化解析をこころみたそうな。
40386人の中国人男性について、エタノールの代謝産物アルデヒドを分解するアルデヒド脱水素酵素2(ALDH2)の遺伝子rs671変異を調べた。
自己申告のアルコール摂取量も調べた。
7年前後のフォロー期間中の脳卒中など心血管疾患および全死亡との関連を解析した。
次のようになった。
・この間に2406件の心血管疾患と3195件の死亡が確認された。・自己申告のアルコール摂取量と心血管疾患および死亡とのあいだにはJ字型の関連がみとめられ、1日25-60gの摂取のときにリスクがもっとも低かった。・しかしrs671遺伝子の変異から予測される飲酒量と、脳卒中を含む心血管疾患とのあいだには「線形」の関連が認められた。・アルコール摂取量がふえると、心血管疾患リスクは最大20%ほど高くなった。
