元2022 7月 中国
くも膜下出血では雷鳴のような激しい頭痛と意識障害が「典型的」とされている。
しかしさいきんの報告では、高齢者で軽い頭痛、嘔吐、めまいがゆっくりと進行する非典型的臨床パターンが認められるようになってきた。
それら非典型的患者の特徴についての研究がないので、くわしくしらべてみたそうな。
2016-2020年の頭蓋内動脈瘤破裂によるくも膜下出血の治療を受けた70歳以上の高齢患者176例のデータを分析した。
次のことがわかった。
・非典型群は症状が軽く進行も緩やかで入院が著しく遅れるにもかかわらず、典型群にくらべてあきらかに退院時および1年後の転帰良好率が高く死亡率は低かった。・FisherグレードⅢ-Ⅳ、脳萎縮、大きな出血範囲、現在喫煙が典型群と独立に関連していた。・ワイドネック動脈瘤は非典型群の症状と独立して関連していた。
高齢のくも膜下出血患者では軽い頭痛のゆっくりとした症状進行がよくみられた。これら非典型的症状の患者は、入院が遅れがちにもかかわらず転帰が良かった。ワイドネック動脈瘤にこういった非典型的症状がよく認められた、
というおはなし。
感想:
ワイドネック動脈瘤は破裂しても出血量がたいしたことないから雷鳴頭痛はおきないし回復が良いのではないか、、、って言ってる。