元2022 10月 中国
脳卒中患者では非麻痺側にも筋力の低下が生じているという報告がすくなくない。
また、非麻痺側のトレーニングが麻痺側に「転移」する現象クロスエデュケーションも報告されている。
そこで非麻痺側の筋力トレーニングが運動機能におよぼす影響をくわしくしらべてみたそうな。
リハビリ入院中の139人の脳卒中患者を対象にランダム化比較試験をおこなった。
介入群には弾性ゴムバンドを使った下肢と上肢の筋力トレーニングをほどこし、
対照群は通常のリハビリのみとした。
6週間のトレーニング前後のバランス機能、6分間歩行距離、上下肢の筋力を比較した。
次のようになった。
・バランス機能BBSスコアおよび6分間歩行距離で、介入群は有意にすぐれていた。・麻痺側の筋力についても、上腕二頭筋、腸腰筋、大腿四頭筋で有意な向上を示した。
脳卒中患者の非麻痺側の筋力トレーニングは、バランス能力や移動能力、筋力の回復をうながす、
というおはなし。
感想:
健常側を拘束して麻痺側だけをトレーニングする「CI療法」というものが10年以上まえに流行り論文が量産されたけど、いまは話題にもならない。
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