元2022 10月 中国
頭蓋内動脈の狭窄は脳梗塞患者の43%に見られる。
狭窄のおもな治療法には、抗血小板薬や血圧 コレステロールをコントロールする薬がある。
1980年代から血管内治療によるステント留置も行われるようになってきたが、2013年のSAMMPRIS試験ではその効果が否定された。
そこで最新の臨床試験をふくめて、ステント留置の効果についてメタアナリシスをこころみたそうな。
次のようになった。
・2022年8月までの関係するランダム化比較試験が3つみつかり931人の患者データをプールした。・内科的薬物治療のみの群とくらべて、ステント留置もおこなった群の30日死亡または脳卒中のリスクは2.69倍だった。・1年以上フォローした場合、死亡や脳卒中のリスクは群間で差はなかった。・発症からステント治療までの時間が長かった場合、短期の死亡や脳卒中リスクに違いはなかった。
脳動脈狭窄へのステント治療は短期的に死亡や脳卒中を引き起こす可能性があきらかに高く、長期的にもステント留置の優位性はまったく認められなかった、
というおはなし。
感想:
ステント手術による合併症と抗血小板薬の2剤投与の悪影響がひどすぎてこのような結果になるという。
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