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2023年9月26日

脳卒中経験者必見!突然の「PSR」とは?

2023  9月  中国


脳卒中経験者において、あらたな脳組織の壊死を伴うことなく局所神経症状が突然現れることがあり、「既往脳卒中症状再燃(post-stroke recrudescence:PSR)」と呼ばれている。

PSRは脳卒中の再発とは異なり、脳にあらたな梗塞が見つかるわけではないので、一過性脳虚血発作(TIA)や脳卒中模倣症状(stroke mimic:SM)と区別がつきにくい。

そこで、PSRの有病率、発生率、臨床的特徴、転帰をくわしくしらべてみたそうな。

2023年9月11日

運動不足で最軽症脳卒中が命取り?

2023  9月  スウェーデン


全脳卒中のうち、神経症状NIHSSスコアが5以下の軽症脳卒中が大多数を占める。

しかし、軽症脳卒中患者の3分の1は、3ヵ月後には重大な障害を示すという。

とくに、入院時のNIHSSが0点で定義される、おそらく最も軽症の脳卒中に関する研究は乏しいので、その特徴と転帰をくわしくしらべてみたそうな。

2023年8月27日

TIAから脳梗塞へ5年で○○%

2023  8月  デンマーク


一過性脳虚血発作(TIA)後3ヶ月以内の脳梗塞発生率は3-20%と報告されているが、長期の発生率はほとんどあきらかになっていないので、くわしくしらべてみたそうな。

2023年6月29日

軽症脳卒中に DAPT対血栓溶解療法

2023  6月  中国


血栓溶解療法は軽症の脳卒中患者にもますます使用されるようになってきているが、軽症かつなんの障害もない脳卒中患者への有用性はあきらかでない。

そこで、非障害の軽症脳卒中患者への二重抗血小板療法(DAPT)が静脈内血栓溶解療法に劣らないかどうかをくわしくしらべてみたそうな。

2022年11月26日

めまいだけのあとの脳卒中率

2022  10月  カナダ


「めまい」は脳梗塞を見逃してしまう場合にもっともよくある症状である。

症状が一過性のめまいのみの場合、その原因は脳血管ではなく内耳などの末梢性の問題である可能性が高いと主張する者もいる。

そこで、TIA(一過性脳虚血発作)と診断された者のうち、めまいしか症状のない場合の90日以内の脳卒中発症リスクをくわしくしらべてみたそうな。

2022年10月30日

脳内ステント治療のほんとうの効果

2022  10月  中国


頭蓋内動脈の狭窄は脳梗塞患者の43%に見られる。

狭窄のおもな治療法には、抗血小板薬や血圧 コレステロールをコントロールする薬がある。

1980年代から血管内治療によるステント留置も行われるようになってきたが、2013年のSAMMPRIS試験ではその効果が否定された。

そこで最新の臨床試験をふくめて、ステント留置の効果についてメタアナリシスをこころみたそうな。

2021年2月13日

かるい脳卒中のあとの歩行やバランス

2021  2月  中国


TIA(一過性脳虚血発作)や軽度脳卒中は症状が一時的ではあるものの、脳卒中入院患者の38%を占め、その90日再発率は17-20%におよぶという。

TIAや軽い脳卒中のあとは脳半球の皮質興奮性に変化が生じ、認知障害や疲労を経験しやすくなる。
しかし歩行やバランス機能についての報告はほとんどないのでくわしくしらべてみたそうな。

2021年1月27日

TIA後の不安とうつ

2021  1月  ドイツ


脳梗塞は長期にわたる身体障害、不安やうつなど情動症状(emotional symptoms)、QoLの低下と関連している。

しかし最近の調査では情動症状が身体の障害に起因するという考え方に疑問が呈されている。

たとえば、情動症状は梗塞や身体障害の遺っていない一過性脳虚血発作(TIA)のあとにも報告されている。

そこで、TIA後の情動症状について生活の質(QoL)に与える影響をふくめ、脳梗塞の場合とくらべてみたそうな。

2020年10月15日

TIA後の脳梗塞率 50年の傾向 JAMA Neurol.

2020  10月  アメリカ


一過性脳虚血発作(TIA)のあとに脳梗塞がおきやすいことが、過去25年間の研究で幾度も示されており その管理の重要性が注目をあつめている。


そこで、1971-2019のおよそ50年間の研究のメタアナリシスをこころみたそうな。

2020年9月26日

自覚のないTIA患者の末路 Japan

2020  9月  日本


一過性脳虚血発作(TIA)は症状の自覚がなく発症することがある。

そこで、TIA患者のうち症状自覚がなく、居合わせた人が気づき病院へ連れて来られた患者の特徴をくわしくしらべてみたそうな。

2020年2月2日

軽い脳卒中はすぐに家に帰すべきか


Are patients afraid to go home- Disposition preferences after transient ischaemic attack and minor stroke
2020  1月  アメリカ

一過性脳虚血発作(TIA)や軽い脳梗塞(minor stroke:MS)の疑いで 救急科にきた患者(TIAMS)にたいしては、すぐに救急科から退院させてクリニックなどの外来診察でフォローする、もしくはいったん入院させて様子をみる の2通りの対処のしかたがある。

これが患者の希望に沿う場合には満足度はたかく、その後の回復にも影響すると考えられる。

その関連要因として救急治療シーンでの心理的ストレスたとえば無力感や脆弱感による脅威認識(threat perception)がありPTSD(心的外傷後ストレス障害)の原因ともなりうる。

これら脅威認識にたいし ある患者は入院による手厚いフォローを好ましく感じるいっぽう 入院によるストレスでかえって絶望してしまう患者もいると考えられる。

そこでTIAMS患者の脅威認識と「即退院からの外来フォロー」もしくは「入院」措置の好みとの関連をくわしくしらべてみたそうな。

2019年12月12日

TIAから10年間の脳卒中率とリスク要因


Long-term risk of stroke and its predictors in transient ischemic attack patients in Germany
2019  12月  ドイツ

これまで一過性脳虚血発作(TIA)と脳卒中との関連についておおくの報告がなされてきたが、どれも古い調査であるうえに、5年以上フォローしたものがほとんどない。

そこでTIA患者の脳卒中リスクを長期的にしらべてみたそうな。

2019年10月14日

運動麻痺のあったTIA患者がじつは脳梗塞の可能性


Motor impairments in transient ischemic attack increase the odds of a positive diffusion-weighted imaging- A meta-analysis
2019  9月  アメリカ

一過性脳虚血発作(TIA)のほとんどは1時間以内に症状が消えてなんの障害ものこらない。

その診断はおもに患者の症状報告に頼ることになる。そしてMRIを撮り梗塞を見つけることができた場合、それは「軽い脳卒中」に昇格する。

MRIの拡散強調画像(Diffusion-weighted imaging:DWI)は発症後間もない梗塞がわかり、10日間は検出することができるという。
しかし必ずしもすべての患者でMRIを撮るわけにもゆかない。

経験的に、運動機能障害をともなう脳虚血症状には梗塞があることが少なくない。

そこでTIA患者のうち片半身に運動機能障害がでた場合のDWI陽性率をメタアナリシスでくわしくしらべてみたそうな。



TIA患者について片側の運動機能障害の有無とDWIのある研究を厳選して、
データを統合 再解析したところ、



次のことがわかった。

・被験者6710人を含む24の研究がみつかった。

・運動機能障害のあったTIA患者がDWI陽性(梗塞あり)であるオッズ比は、運動機能障害がない場合の1.80倍だった。

・TIA発症から2日以内にDWIを撮る場合にくらべて、2日以降にDWIを撮った場合のDWI陽性オッズ比にあきらかな差はなかった。

TIA患者のうち片側に運動機能障害があったばあい、梗塞がある(DWI陽性)可能性が非常に高かった。運動機能障害のあったTIA患者はMRIを撮るべきだろう、


というおはなし。

図:TIAをMRI



感想:

たとえ運動機能障害がなかったとしても、、、↓
軽いしびれやめまいがガチ脳梗塞の率 JAMA Neurol.

2019年9月25日

TIA患者のデフォルト・モード・ネットワーク


Altered Functional Connectivity within Default Mode Network in Patients with Transient Ischemic Attack- A Resting-State Functional Magnetic Resonance Imaging Study
2019  9月  中国

一過性脳虚血発作(TIA)では神経症状は24時間以内に解消し梗塞も残らない。

しかし認知障害や脳卒中を起こしやすくなることから脳の異常性をあきらかにすることは重要である。

さいきん安静時脳機能MRI(Rs-fMRI)によりデフォルト・モード・ネットワーク(DMN)の存在を確認できるようになった。

これまでの報告からDMNは認知機能に関連するとされ、脳卒中患者ではDMN内の一部の機能結合性の低下が指摘されている。

TIA患者でのDMNについてはわかっていないのでくわしくしらべてみたそうな。



TIA患者48人と年齢の一致する健常者41人について、
Rs-fMRIを実行し、DMNにについてシードベースの機能結合性評価をおこなった。



次のことがわかった。
・左の中側頭回(MTG) 角回(AG)と 内側前頭前皮質(mPFC)および後帯状皮質(PCC) 楔前部(Pcu)との機能結合性が健常者にくらべあきらかに低下していて、

・さらにmPFCと右Pcu,左PCC,左AG, および右Pcuと左PCCの結合性の低下も見られた。

・1年後までに次の虚血イベントを経験した患者では、mPFCと左PCCとの結合性が有意に低下していた。

・臨床症状、生理学的、生化学的マーカーと機能結合性との関連は確認できなかった。

TIA患者のデフォルト・モード・ネットワークには結合性の異常な箇所がいくつか見られた。そのうち内側前頭前皮質と左の後帯状皮質との結合性低下は虚血イベントの再発と関係がありそうだった、




というおはなし。

図:デフォルト・モード・ネットワーク


感想:

上の図がデフォルト・モード・ネットワークの要所。脳が安静状態のとき、これらの活動が数十秒周期で同期するんだって。
安静時fMRIでみたTIA脳の異常

nature.com:急性期の脳機能結合と予後

感覚障害の機能的ネットワーク結合

脳幹梗塞のデフォルト・モード・ネットワーク

心房細動患者のデフォルトモードネットワークに異常

脳卒中後うつ患者の脳内ネットワーク

脳卒中後うつのfALFF解析

脳卒中後のうつ不安とデフォルトモードネットワーク

メンタルプラクティス+理学療法の効果を脳のネットワーク的に見ると、、

脳卒中患者のデフォルト・モード・ネットワークは…

2019年8月14日

Neurology誌:軽症なのに障害が残る理由


Disability after minor stroke and TIA
A secondary analysis of the SOCRATES trial

2019  8月  アメリカ

軽症の脳卒中患者は特別なことをしなくても予後が良いと考えられているため 血栓溶解療法(tPA)の治療対象から通常は外される。

いっぽうで軽症脳卒中患者のおよそ3分の1が日常生活になんらかの障害を抱えるという報告がいくつもある。

さいきん報告された軽症脳梗塞患者へのtPA治療の効果をしらべたPRISMS研究では、軽症患者へのtPAはベネフィット無しと結論された。

血栓溶解療法は最初の脳梗塞には有効であるが続いて再発や合併症があったばあいにはその限りではない。

そこで軽症脳卒中で障害が残る理由をたしかめるべく、SOCRATES研究のデータをもちいてくわしくしらべてみたそうな。



発症から24時間以内のTIA患者2384人および軽症(NIHSS 5以下)でtPA治療をしない脳卒中患者3663人について、

90日後の生活自立度mRSスコアと、再発や合併症(脳卒中の再発や心筋梗塞、重大出血、有害事象)の有無をしらべ関連を解析したところ、



次のようになった。

・軽症脳卒中の19%、TIAの5%の患者でなんらかの障害(mRS2以上)が残った。

・NIHSSスコアおよび「再発や合併症」と障害度に強い関連があった。

・TIAで障害が残った者のうち65%、軽症脳卒中で障害が残った者のうち39%が 再発や合併症を経験していた。

・障害度はNIHSSスコアに比例していた。

・とくに手や脚に麻痺があった者の のちの障害可能性は高かった。
軽症脳卒中やTIAのあとの再発や合併症が障害とつよく関連していた。たとえNIHSSスコアは小さくとも のちの障害度と比例しており予測因子として使えそうである、


というおはなし。

図:NIHSS mRS 軽度脳卒中



感想:

再発や合併症が障害の原因とおもわれるのに、それがベースラインNIHSSと比例する(上図)とはこれ如何に?

とおもったけど、どうやら再発合併症と手脚麻痺のようなスペシャルな神経症状メカニズムとのあわせ技でそのようにみえるようだ。

2019年6月17日

TIAの誤診率は、、


Rate and associated factors of transient ischemic attack misdiagnosis
2019  5月  アメリカ

TIA(一過性脳虚血発作)のおおくは主観的な症状報告のみでその症状もすぐにおさまってしまう。そのためTIAの診断は患者の既往歴やリスク要因におおきく影響される。

TIAのあとには脳卒中がおきやすいことがわかっている。TIAを経験すると1年後生存率が4%下がり 9年後生存率は20%低くなるとする報告もある。

しかしTIAの過剰診断をすると被爆の強い検査(CTアンギオ)や侵襲度の高い治療(機械的血栓除去) 副作用の強い薬(抗血栓薬)を患者にしいることにもなりうる。

TIAの誤診率については報告がすくないのでくわしくしらべてみたそうな。



病院や専門クリニックで入院時にTIAと診断された254人について、

退院時または退院後のフォローアップ時に改めてくだされた診断結果と、
後日患者の臨床データおよび画像情報から2人の神経医が下した最終診断結果が

一致(correctly)したか否(misdiagnosed:誤診)か、をしらべたところ、



次のことがわかった。

・2人の神経医がTIAとした最終診断結果の互いの一致率は80.9%だった。

・24人の患者はTIA専門クリニックに直行した。この場合のTIA誤診率は45.8%だった。

・のこりの230人は病院に入り、このときのTIA誤診率は60.0%だった。

・さらに退院時にもTIAと診断された患者は54.3%いたものの、最終的にTIAとされた患者は24.8%にすぎなかった。

・入院時にTIAと診断された患者のほとんどにはなんの治療も為されず、診断結果を確かめる追加検査もおこなわれていなかった。

TIAの誤診率は救急救命部や専門クリニックのいずれでもひじょうに高かった、


というおはなし。

図:TIA誤診の理由



感想:

頭痛やめまい なにかの中毒症状を高率にTIAと勘違いしているということ。
軽い脳卒中と間違えるならまだしも、そもそも検査にひっかからない さいしょから実体のないTIAというなぞの病気を疑うことにいったいなんの意義があるのか?
じつは脳卒中でなかった割合 in Japan

2019年4月2日

日本人のTIA再発原因1位は


Small vessel occlusion is a high-risk etiology for early recurrent stroke after transient ischemic attack
2019  3月  日本

この10年でTIAはこれまで考えられていたよりも脳卒中リスクが高いことがわかってきた。

TIAの原因について 欧米の調査ではアテローム血栓性(large artery atherosclerosis:LAA)がもっともおおい。いっぽう東アジアの調査はすくなく、ラクナ梗塞でもある小血管疾患(Small vessel occlusion:SVO)のそれがおおいとする報告がある。

そこで、SVOタイプのTIAが つづく脳卒中の再発原因としてどの位置にいるものかくわしくしらべてみたそうな。




一過性脳虚血発作の国内多施設共同前向き観察研究 PROspective Multicenter registry to Identify Subsequent cardiovascular Events after TIA (PROMISE-TIA) の1320人のTIA患者の記録から

30日以内に脳卒中を起こした患者を抽出して解析したところ、



次のことがわかった。

・TIA 1320人の原因として、SVOが322人、LAA 259人、CE(cardioembolism:心原性脳塞栓)231人、その他 508人と推定された。

・そして61人(4.6%)が30日以内に再発し脳卒中になった。

・その再発率は、SVOタイプが7.8%ともっとも高く、ついでLAA 5.4%だった。

・再発脳卒中にあきらかに関連する要因として、SVOタイプのTIAの経験、収縮期血圧、3時間以内の入院、が確認でき、

・とくに脳の深部にラクナ梗塞がある場合に再発リスクが非常に高かった。
ラクナ梗塞タイプのTIA患者で脳の深部にそれがあるばあい、まもなく脳卒中を起こすリスクが他のTIAよりも高かった、



というおはなし。

図:再発するTIAの原因別


感想:

なぜかTIAから3時間以内に入院してきた患者の再発リスクが2.21倍も高かった。たぶんこういうこと。↓

すぐに救急車よぶようなひとはこの方面への意識がとても高い。とうぜん退院後も再発を待ち構えているはずで、
わずかな違和感でも「キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!」とばかりに119するから。

もしくはうっかりt-PAを喰らって脳出血になるパターン。
急いで病院に行くと脳卒中でもないのに血栓溶解治療されてしまう危険性について

2019年3月11日

安静時fMRIでみたTIA脳の異常


The Local Brain Abnormalities in Patients With Transient Ischemic Attack- A Resting-State fMRI Study
2019  1月  中国

TIA(一過性脳虚血発作)は症状が一時的ではあるがのちの認知症リスクは4倍で、3分の1はなんらかの認知障害を経験するという。TIAのあと脳の萎縮や血液還流の低下が報告されているが脳機能に与えるくわしいメカニズムはわかっていない。

安静時の脳機能MRI(rs-fMRI)は患者にタスクを課すことなくただ寝かせておくだけで脳機能をしらべることができる方法として期待されている。

これまでrs-fMRIについて数々の解析方法(FC,graph theory,ICAなど)が提唱されているが、

fMRI信号の低周波成分(0.01-0.08Hz)のゆらぎのおおきさを示すALFF(amplitude of low frequency fluctuation)および

同期するボクセルの拡がりを示すReHo(regional homogeneity)、

ネットワーク全体での重要性のDC(degree centrality)、
の3つの指標が近年ちゅうもくされている。

そこでTIA患者について ALFF, ReHo, DC を健常者との比較として評価してみたそうな。



平均年齢41、TIA患者48人と健常者41人について安静時 全脳のfMRIデータおよび血液 血圧検査をおこない、比較 解析したところ、



次のことがわかった。

・自発的神経活動を反映するALFFは健常者にくらべTIA患者の左中側頭回であきらかな低下を示し、

・DCもまた右の下前頭回の三角部で低下していた。

・ReHoにグループ間で差はなかった。

・これらの局所異常と血液血圧検査結果との関連はなかった。

TIA患者の安静時fMRIから、ALFFとDCの局所的な低下を確認することができた。病気メカニズムの理解に役立つかもしれない、


というおはなし。

図:ALFF TIA患者


感想:

脳の安静時ネットワークにはデフォルトモードネットワークのほかいろんな種類があって 脳はいろいろといそがしいようだ。ぼーっとしていてもお腹がすく理由はこれかな。

脳卒中後うつのfALFF解析

2019年3月10日

軽い脳卒中でも脳が縮む?


Longitudinal Brain Atrophy Rates in Transient Ischemic Attack and Minor Ischemic Stroke Patients and Cognitive Profiles
2019  2月  カナダ

TIAのあとおよそ3分の1の患者はなんらかの認知障害をしめす。しかしそのメカニズムはわかっておらず 隠れた梗塞があるわけでもない。

アルツハイマー病などの研究では認知障害まえの脳体積の減少が報告されている。

そこで、TIAや軽い脳卒中患者での脳の萎縮と認知障害との関連をくわしくしらべてみたそうな。



TIAや軽い脳卒中の患者80人と健常者70人について、全脳のMRIを3年ほどの期間をあけて複数回撮り、認知機能もしらべた。

脳萎縮率を自動評価するソフトウェア(Structural Image Evaluation using Normalization of Atrophy:SIENA)を用いて関連を解析したところ、



次のようになった。

・TIAや軽い脳卒中の患者はこの3年間に 健常者にくらべてあきらかな高レベルの脳萎縮を示した。

・糖尿病が脳の高萎縮の予測因子だった。

・脳の高萎縮と認知機能の情報処理スピードは関連をしめしたが 記憶力や実行機能との関連はみとめられなかった。

TIAや軽い脳卒中の経験者は認知機能に障害がでる以前に あきらかに高い脳の萎縮をしめしていた、


というおはなし。

図:脳萎縮


感想:

TIAですら数年でわかるほど脳が縮むのなら10年経ったじぶんはどうなってんのよ、、、とおもった。

2018年5月1日

日本のTIA発生率の長期傾向


Secular trends in the incidence, risk factors, and prognosis of transient ischemic attack in Japan: The Hisayama Study.
2018  4月  日本

一過性脳虚血発作 TIA はさらなる脳卒中の前触れと考えることができる。また この半世紀ほどで脳卒中の関連リスクの状況は劇的に変化してきた。

TIAの発生とその後を長期にフォローした研究はアジアではほとんどないので日本人についてしらべてみたそうな。


久山町研究から 1961年1621人、1988年2646人の2つの時期のデータを解析したところ、


次のことがわかった。

・TIAの発生率は年間1000人あたり 1.01 vs. 0.66人で 1988年のほうがあきらかに低かった。

・収縮期血圧は両時期のTIAリスクに関連し、耐糖能と脂質異常は1988年のほうにのみ関連がつよかった。

・いずれの時期でもTIAのあと10年間は脳梗塞の発生率が7-8倍高かった。

・これら脳梗塞のうちアテローム血栓性の比率がおおはばに増えた。

この半世紀でTIAの発生率はあきらかに低下した。しかしTIAのあと10年間は脳梗塞になるリスクが7-8倍高い状態がつづく点は変わらなかった、


というおはなし。
図:TIAのあとの脳梗塞リスク

感想:

CTやMRIが登場して症状のないちいさな梗塞がほとんど誰にでも見つかるようになった。だからすぐに症状が消えたからといってTIAとして患者をそのまま家に返すのはちょっと惜しい。

そこでTIAがきゅうきょ脳梗塞に昇格する機会がふえたため発生率は下がった、ってことじゃないのかな。
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