元2022 11月 中国
脳卒中患者への運動リハビリテーションは不可欠であるが、早期におこなうと脳のダメージを悪化させることがわかってきた。
いっぽう、遠隔虚血コンディショニング(RIC)は患者が受動的に利用しやすい治療法であり神経保護作用が報告されている。
そこで、脳卒中患者への早期リハビリテーションにRICを組み合わせてみたそうな。
発症後24時間以内の急性脳梗塞患者40人を、RIC群20人と対照群20人にわけた。
RIC群では両腕に巻いたカフの空気圧を200mmHg、対照群は60mmHgとし、
5分間締め付け5分間解放の連続5セットを1日に1回、14日間継続した。
ベッド外での運動リハビリテーションは4日目から開始した。
次のようになった。
・90日後、状態の悪化、再発、合併症などの有害事象に両群で有意差はなかった。・転帰良好(mRS0-2)者の割合は、RIC群55%、対照群40%だったが有意な差ではなかった。
急性脳梗塞患者への遠隔虚血コンディショニングと早期リハビリテーションの組み合わせは安全でかつ回復を促す効果が期待できた。よりおおくのサンプルサイズで確認したい、
というおはなし。
感想:
AVERT臨床試験で完全否定されてしまった早期リハビリが、イマイチぱっとしない遠隔虚血コンディショニングと共生をはかる。
いいアイデアだとおもった。
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