元2023 5月 中国
脳梗塞は脳卒中全体の87%を占める。
脳梗塞の治療には血栓溶解療法があるが、この恩恵を受けられる者は5%未満にすぎない。
遠隔虚血コンディショニングは1986年以来、動物実験ではその効果が実証されている。
血圧測定用のカフで四肢の血流を一時的に止めることで離れた臓器である腎臓や心臓、脳を保護する効果が得られると考えられている。
とくに神経保護効果を検証したヒトでのメタアナリシスはまだないので、こころみたそうな。
次のようになった。
・急性脳梗塞患者6392人を含む17のランダム化比較試験がみつかった。・遠隔虚血コンディショニングは、毎日、数カ月間実行した場合に脳梗塞の再発を抑制することができ、・さらに、90日後の機能的自立度(mRS)および神経症状(NIHSS)も改善できた。
・有害事象(死亡、脳内出血、肺炎、TIA)は起こさなかった。
遠隔虚血コンディショニングは、脳梗塞の再発を抑え、予後を改善することがわかった。両側上腕への締付け 5サイクル計50分を毎日数カ月間の介入が最適プロトコルと考えられた、
というおはなし。
感想:
上腕を締め付け血の流れを一時的に止めるには、むつかしい装置を使わなくても、100均で売っていそうなマジックテープベルトで事足りるはず。
いいことずくめみたいだからやらない理由はないんじゃない。
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