元2023 5月 イギリス
半側空間無視は脳卒中急性期患者の3分の1が影響をうけると推定されている。
もっともよく研究されている治療法の1つがプリズム順応療法である。
これまでに70の実証実験と20のランダム化比較試験が行われ、ほとんどの研究でなんらかの改善が報告されている。
しかしその有効性についてはコンセンサスが得られていないので、メタアナリシスをこころみたそうな。
1998-2021年のうち、脳卒中で右脳損傷の左側空間無視についての研究を厳選して、データを統合 再解析した。
次のようになった。
・患者430人を含む16件の研究という大規模かつ均質なデータセットを得ることができた。・プリズム順応療法の有効性を示す証拠は得られなかった。・半側空間無視の行動評価Catherine Bergego Scaleの研究に限定しても有効性は認められなかった。・影響力のある外れ値や、バイアスリスクの高い研究を除外しても結果は変わらなかった。
脳卒中後の半側空間無視へのプリズム順応療法についてのこれまでの研究のメタアナリシスの結果、有効性を支持するエビデンスは得られなかった、
というおはなし。
感想：
ほかにマシな治療法がないから、効果が否定されるまでに20年間以上かかったんだろうな。
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