元2023 7月 イタリア
大血管閉塞(LVO)による軽症の脳梗塞にたいして、
発症後4.5時間未満の静脈内血栓溶解療法(IVT)と6時間未満での機械的血栓除去術(MT)を併用した場合の患者の転帰を、
IVT単独の場合とくわしく比べてみたそうな。
イタリアでの、Italian Registry of Endovascular Treatment in Acute Stroke(IRETAS)およびSITS-ISTRに登録された患者を解析した。
次のことがわかった。
・24時間以内の頭蓋内出血についての情報を持つ患者のうち、236例がIVT+MTを受け、382例がIVT単独を受けた。・IVTとMTの併用は、24時間以内の頭蓋内出血のより重症化および脳内出血とのあきらかな関連があった。・3ヵ月後の障害度mRSスコアのデータが完全に得られた患者のうち、226例がIVT+MTを受け、262例がIVT単独を受けた。・mRSスコア0-1、mRSスコア0-2、死亡については、IVT+MTとIVT単独との間に有意差は認められなかった。
軽い脳梗塞にたいする血栓溶解療法単独と比較して、血栓除去術の追加は、頭蓋内出血が起きた場合により重篤な変化をもたらした。しかし、3ヵ月後の機能転帰については両群に差はみられなかった、
というおはなし。
感想:
血栓除去術の追加は脳出血をひどくするしか能がない、ってこと。
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